相続手続きは、ややこしくて面倒なものです。相続手続の完了まで期間が決まっているので、速やかに進めていかなくてはなりません。年金をもらっている人が死亡した場合、受給停止をしなければなりませんし、そのままもらい続けると後になって大変な問題となってきます。一般には、生きていた人の生活を支えるためにあるので、相続手続きの対象にはなりません。
保険会社や企業が実施しているものは、相続の対象になることがあります。受給前に死亡した場合、条件をクリアすれば、遺族がもらえる場合もあるので、所定の機関に問い合わせた方が良いかもしれません。
残された家族のために遺産相続手続きの負担を少なくする方法
相続問題は、親族間で揉め事になりやすいもののひとつです。遺言書に記された内容に納得がいかないと、時には弁護士を立てて裁判に発展することもあります。配偶者や子供などの遺留分はもちろん、介護や同居などの事情も考慮して分配を決めるのが望ましいでしょう。
また、葬儀や遺産相続手続きなど、残された家族がしなければならないことがたくさんあります。加入している保険やサービスを書き出して不要なものは解約する、財産の洗い出しをするなど、身辺整理をしておきましょう。まだまだ自分は元気だからと先延ばしせず、日頃から準備を進めておくのが大切です。
遺産相続手続きの際にいると良い遺言執行者
遺言書をもとに遺産相続手続きを行うとなったときにいると助かるのが、遺言執行者と呼ばれる手続きを進行する役割の人間です。必ず必要な存在ではありませんが、執行者がいることで、スムーズに事を運ぶことが可能になります。
ただし、遺言を受けた人や相続人に該当する人の場合だと、中立の立場でいることが難しいこともあり揉め事になる可能性もあるため、行政書士や家裁で紹介を受けるなど専門の人を選出したほうが無難なこともあります。執行者は遺言書に沿って遺産相続を行うために必要な、銀行の名義変更及び解約や登記簿の変更などの手続きを行うことになります。
遺産相続手続きについて
遺産相続手続きはまず遺言書の有無の確認から始まります。そして、相続人の調査及び相続財産の調査をします。このとき相続人が全員揃わないと、その後に行う遺産分割協議も無効となるので、きちんと確認する必要があります。相続人・相続財産の確認ができたら、遺産分割協議を行います。
このとき遺言書があれば、原則その通りに財産を分配することになります。もしそれがなければ、相続人全員の合意が得られるまで話し合う、ということになります。また、相続人には遺留分という最低限の取り分が決まっているので、それにも配慮する必要があります。遺産分割協議書を作成するには、相続人全員の合意が必要となりますので、注意が必要です。
遺産相続手続きは期限が定められています
遺産相続手続きには多岐に渡る手続きが存在します。その手続きに全て期限が決められています。期限内に手続きを終わらせないと、相続したくない遺産を相続してしまったり、相続したい遺産を相続出来なくなったりしますので、注意が必要です。亡くなった方が遺言書を作成していて、異議申し立てがない場合は、すぐに手続きを開始するようにしてください。
たくさんある場合は、弁護士などを利用することで、スムーズに手続きを終わらせることが出来ます。遺言書が発見できない場合は、遺産分割協議を行い、円滑に遺産分割をするようにしてください。